即時停戦を!
2023.11.01
即時停戦を!
浄土宗平和協会
わたくしたち浄土宗平和協会は、「いかなる戦争も問題の解決にならず、当事国の市民だけでなく、全世界の人々に大きな悲しみや苦しみをもたらす、最大の罪悪である」との認識に立ち、一切の戦争に反対しています。
2022年2月24日にロシアの軍事進攻によって勃発したロシア・ウクライナ戦争は、平和を希求する世界中の人々の願いもむなしく、その様相はいよいよ混沌化しやがて二年が過ぎようとしています。
私たちは、戦争勃発四日後に、深い悲しみと憂慮を覚え、一日も早くウクライナの人々に平和な日常が戻ることを、また当事国の兵士たちの心身の傷が癒されることを願い、即時無条件停戦を訴えましたが、現況を知るにつけ、この想いはますます強まりつつあります。
このような情勢の中、2023年10月7日からはイスラエル・パレスチナ間の武力衝突が激しさを増し、戦禍は刻々と拡大しています。民族的・宗教的・政治的背景はともかく、双方の武力攻撃によって無辜の市民が殺戮される惨状は、あたかも地獄絵そのものです。
犠牲者の多くは、この世に生を受けて間もなくの新生児、いたいけな無垢な少年少女たち、人生の晩年を迎えていた高齢者たちだと報じられています。その誰もが、がかけがえのない一度限りの人生を、私たちと同じように幸福に過ごす権利を持っています。
私たちは、あらためて声を大にして訴えます。最大級の怒りを込めて、「戦争は最大の罪悪である!」と。
「すべてのものは暴力に脅えている。すべてのものは死を恐れている。自分の身にひきあてて殺してはならない。殺させてはならない」この『ダンマパダ』(法句経)に依るまでもなく、古来、仏教徒には不殺生戒の遵守が求められてきました。理由の如何を問わず、無辜の人々が殺害されている現状を仏教徒として座視することは断じてできず、即時無条件停戦を求めてやみません。